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もう抜くしかないと言われた方へ ─ 重度歯周病の歯を残す先進治療ガイド

はじめに

「ぐらぐらする歯を抜かずに済む方法はないの?」――そんな切実な声が、毎日のように当院へ届きます。重度の歯周病でも、近年は抜歯を回避できるケースが増えているのをご存じでしょうか。この記事では、三重県津市の大杉歯科医院が行う最新の歯周病治療と、歯を残すために今すぐ取るべき行動をわかりやすくまとめました。


なぜ重度歯周病=即抜歯ではなくなったのか

かつては「歯周病で骨が半分以上失われたら抜歯」が常識でした。しかし近年、

  • 歯周組織再生療法(エムドゲイン®・リグロス®)

  • 骨補填材とメンブレンを併用するGTR法

  • マイクロスコープ下で行う低侵襲フラップ手術
    といった技術の進歩により、失われた骨や歯肉の再生が現実的な選択肢となっています。抜歯は「最後の手段」という位置づけに変わりつつあります。


抜歯を回避するための具体策

1. 正確なリスク診断

  • 歯周ポケット測定:6点法で深度と出血の有無を数値化

  • デジタルパノラマ・CT:残存骨量と根分岐部病変を3Dで評価

  • 動揺度テスト:歯の揺れを0~3度で判定
    → “残せる歯”と“抜歯が望ましい歯”を科学的に見極めます。


2. 初期治療で炎症をコントロール

  • 超音波スケーラーと手用キュレットによる徹底的なプラーク・歯石除去

  • 歯周内科療法(細菌検査+抗菌薬投与)で菌質を改善

  • 正しいブラッシングと位相差顕微鏡によるセルフケア指導
    → 手術前に炎症を鎮めることで再生成功率が大幅アップ。


3. 歯周再生療法

  • エムドゲイン®:天然エナメルタンパクで歯周組織を選択的に再生

  • リグロス®:bFGF製剤が骨芽細胞を活性化

  • GTR法:メンブレンで骨と上皮を隔離し、骨再生スペースを確保
    → 骨欠損の形態や全身状態に応じて術式を選択。


4. 咬合(かみ合わせ)の最適化

  • ぐらつきの強い歯はスプリント固定で負荷分散

  • 必要に応じて咬合調整や矯正治療を併用
    → 再生した骨や歯肉に過度な力をかけない環境づくりがカギ。


5. メンテナンスで“再発ゼロ”をめざす

  • 3~4か月ごとのSPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)

  • バイオフィルムを徹底除去するエアフロー®プロフィラキシス

  • 生活習慣・喫煙・糖尿病のコントロールも長期安定のポイント



まとめ ――「まだ抜かない」ために今日できること

重度歯周病でも、骨の形や全身状態が整えば歯を残せる可能性は十分にある時代です。

ただし、炎症と感染を抱えたまま放置すると、再生療法でも救えないラインを越えてしまいます。

決断を早く、治療は適切に、ケアは継続的に。

「抜歯と言われたが迷っている」「自分の歯を少しでも多く残したい」と感じたら、まずは精密検査で現状を把握しましょう。

大杉歯科医院では、CT解析と歯周病専門医による診断をもとに、あなた専用の“抜歯回避プラン” をご提案いたします。

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